マネージャーの仕事は、部下を管理することではない
人と評価に関わる立場は、組織の利益に直結する。プレイヤーの延長ではないマネージャーの仕事を考える。
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マネージャーになると、成果の出し方が変わります。 自分が一番多く仕事を終えることではなく、チームが利益を生める状態をつくることが、 その立場にしかできない仕事になります。
人の配置や評価に関わる権限には、大きな影響力があります。 だからこそ、目の前の誰かを動かすためではなく、事業の方向、組織の役割、 チームが目指す状態をそろえるために使わなければなりません。
プレイヤーの延長で考えると、役割を取り違える
プレイヤーのときは、自分の成果を大きくすることが価値になりやすいものです。 一方でマネージャーは、個人の成果を足すだけでは不十分です。
どこへ進むかを考え、役割に落とし込み、実行が続く状態をつくる。 この一連の仕事によって、チーム全体の利益を生むことが求められます。
そのため、忙しいときほど「自分がやった方が早い」を選び続けると、 マネージャーにしかできない仕事が後ろへ押し出されます。 短期的な成果は出ても、次の成果が再現されません。
先に、チームが進む方向を言葉にする
戦略、組織、ビジョンは、立派な資料のためにある言葉ではありません。 日々の優先順位をそろえるためのものです。
- いま一番変えたい状態は何か
- そのために、やらないことは何か
- 各人が判断に迷ったとき、どこへ戻ればよいか
これが共有されていれば、細かな指示を増やさなくても、チームは同じ方向へ進みやすくなります。 逆に、方向が曖昧なまま実行だけを求めると、評価も振り返りも個人の印象に寄ってしまいます。
部下の邪魔をしないことも、重要な仕事になる
マネージャーの介入は、いつでも価値になるわけではありません。 判断を奪うほど細かく確認すれば、現場は遅くなります。失敗の責任だけを下に置けば、 必要な相談は上がってこなくなります。
意識したいのは、次の3つです。
- 本人が決められることまで奪わない
- 問題が起きたとき、責任を下に押し付けず構造を見直す
- 自分の立場でしか解けない障害に時間を使う
三つ目が最も重要です。優先順位の衝突を解く、他チームとの前提をそろえる、 必要な意思決定を引き受ける。これらは、現場の個人には代替しにくい仕事です。
次の一手
今週、自分がやった仕事を「自分以外でもできる仕事」と「自分の立場だから解ける仕事」に分けてみてください。 後者に使う時間を少し増やすだけでも、マネージャーとしての役割は変わり始めます。