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担当業務はこなしているのに、なぜ大きな仕事を任されないのか

担当業務はきちんとこなしている。それでも、新しい企画や予算を伴う仕事は、自分に回ってこない。そんなとき、今の仕事の精度をさらに上げることに力を使いたくなるかもしれません。

約 5 分

担当業務はきちんとこなしている。それでも、新しい企画や予算を伴う仕事は、自分に回ってこない。そんなとき、今の仕事の精度をさらに上げることに力を使いたくなるかもしれません。

僕がベンチャー企業でメンバーとして働いていた頃、日々の仕事を正確にこなすことは、できていて当然と見られやすいものでした。やらなければ評価は下がる。でも、そこを頑張るだけでは、追加の評価を得るのは難しかった。あくまで当時の僕の環境での話ですが、担当業務を果たすことと、次の仕事を任されることの間には、もう一つ必要なものがありました。

自分の担当をきちんとやったうえで、誰も拾えていない仕事に手を伸ばすことです。その積み重ねが、より大きな仕事を任される信頼につながったと捉えています。

企画の周りにある仕事まで引き受けた

特に覚えているのが、進める必要はあるのに、周辺のタスクを誰が担うかはっきりしていなかった施策です。僕は企画を考え、関係先との調整や実施準備まで引き受けました。実行するために必要な細かい仕事も含めて、自分で進めた一件でした。

企画があっても、それだけで実行に移せるわけではありません。関係する相手との調整が残っていたり、準備を進める人が決まっていなかったりすれば、そこで仕事は止まります。企画の周りにある作業まで引き受けることで、提案を実際の行動につなげる。僕にとっては、そこまでが一つの仕事でした。

この経験の後、自分の意見や施策のアイデアを聞いてもらいやすくなりました。その後は予算を伴う施策も任され、成果につながった経験があります。提案から実行まで進められるという信頼を得られたことが、任される仕事の広がりにつながった。そう振り返っています。

拾う仕事を探す前に、最終評価者の目標を知る

ここだけを読むと、手が空いている人が何でも引き受ければいい、という話に見えるかもしれません。でも、僕が最初にしたのは、最終的に自分を評価する人のKPIを知ることでした。何を達成することが求められているのか。その目標を押さえてから、自分の担当業務や関わっているプロジェクトを見ていました。

担当者がいても、すべての作業が拾われているとは限りません。誰かの仕事のはずなのに漏れてしまう作業もあれば、新しい施策で、まだ動く人が決まっていない部分もある。僕はそうした仕事を積極的に拾いにいきました。社内の稟議や請求書、支払いに関する手続き、施策の事前リサーチや実行も、その中にありました。

大事なのは、目の前の作業を増やす前に、それを進めると何が前に進むのかを見ることです。目標が分からないままでは、どの仕事を優先して拾えばいいかも判断しにくい。最終評価者の目標と、目の前で落ちている仕事をつなげて考える。この順番には意味があると思っています。

これから目標を確認するなら、本人に直接聞くのがいいと思います。なぜ知りたいのか、自分の仕事にどう生かしたいのかも伝えられるからです。数字だけを聞いて終わらず、自分も目標の達成に関わりたいという意図を伝える。社内で確認できる範囲の目標や結果を見て、理解を深める方法もあります。

上の評価と同じくらい横へのパスを考える

仕事を拾うとき、上の役職の人に見てもらうことは意識していました。細かい仕事にも手を動かす姿勢を見て、次のプロジェクトを任せたいと思ってもらう。その期待を積み重ねたかったからです。同時に、同じ立場で働く人からの信頼も重視していました。

自分のタスクが終わっても、それを受け取る人の仕事は続いています。どんな渡し方なら後工程の人が進めやすいか。自分の手前の工程を担う人が、やりやすくなることはないか。僕は、自分の担当を切り離して見るのではなく、横のつながりも含めて考えるようにしていました。

この視点がないと、自分の担当だけは終わっているのに、次の人が困るということも起こり得ます。たとえば、まだ決まっていないことや、相手に確認してほしいことが分からないまま渡せば、受け取った人はそこから調べ直すことになる。これは仕事の渡し方を見直すときに、確認しておきたい点です。

役割が大きくなったときにも、周りから安心して一緒に働けると思ってもらえるか。そこまで意識して、同じ立場の人との信頼を積み重ねていました。上に向けて自分の頑張りを示すことと、横で働く人が進めやすくなること。その両方を、自分の仕事の中で考えていたということです。

明日は、自分の仕事の境目を一つ見てみる

今の担当業務だけで手いっぱいなら、まずはそこをきちんと進めることが前提です。僕も、自分の守備範囲をおろそかにして、別の仕事を拾うことを勧めたいわけではありません。そのうえで、次の仕事を任されるために何か変えたいなら、自分が関わるプロジェクトの中で、担当の境目にある仕事を一つ見てみてください。

担当者はいるのに、その先の準備を進める人が決まっていない。必要な確認が、誰の手元にあるのか分からない。そういう箇所が見つかったら、何が済めば次に進めるのか、誰に確認すればいいのかを整理する。いきなり全部を引き受けず、自分の担当業務と両立できる範囲で、どこまで担うかを関係者と確かめてみるといいと思います。

引き受けた仕事を次の人に渡すときは、完了したことと、まだ確認が必要なことを分けて伝える。自分が終えたかだけでなく、相手がその先を進められるかまで見る。これは、明日から試せる小さな動きです。

僕が拾いにいったのは、誰のボールでもなく、落ちてしまうような仕事でした。そこには、企画を実行に移すための調整も、周りの人が動きやすくなるための仕事もありました。次の大きな仕事を任されたいなら、今の仕事のすぐ隣で、止まっているものがないかを見てみる。任せても大丈夫だと思ってもらう材料は、そういうところからもつくれます。

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